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毎月1万円はどこまで増える? 預金と投資を数字で比べる

毎月1万円を30年間積み立てると、入れるお金は360万円です。仮に年4%で増え続ければ約685万円、年7%なら約1,169万円になります。 ただし、これは一定の収益率を置いた計算です。株式投資の約束された受取額ではありません。預金の金利、投資の試算、過去の実績を分けて読むと、数字を自分の判断に使いやすくなります。

預金の金利は「いつから」「どの条件か」まで読む

日本の円預金の例として、三菱UFJ銀行は2026年8月3日から普通預金を年0.40%に改定しました。同日からの1年定期は年0.50%です。いずれも税引前の例で、銀行全体の相場や最高金利を表すものではありません。

ここには日付の落とし穴があります。9月18日の告知では普通預金を0.50%に上げていますが、適用日は11月2日。この記事の確認日である10月12日には、まだ先の改定です。ニュースの掲載日を、金利が変わる日と取り違えないようにします。

1年定期に100万円を年0.50%で365日預ければ、税引前利息は5,000円。20.315%の課税を仮定すると、税引後は約3,984円です。非課税扱いなどは含めず、端数処理も簡略化しています。普通預金は変動金利なので、その日の金利が一年続くとは限りません。

スーパー定期の商品案内では預入時の利率が満期まで固定されます。中途解約の規定では銀行がやむを得ないと認める場合などに限り、所定の利率が使われます。満期後の再預入も、その時点の条件で確認が必要です。「今の1年金利」を30年間固定できるわけではありません。

毎月1万円と、増えた分を分ける

長い期間の比較では、特定銀行の金利を固定して将来予測に見せず、計算条件をそろえます。次は初期資金ゼロから毎月末に1万円、積立額は増額せず、収益を再投資する例です。0%は元本を見やすくする基準で、「預金は利息ゼロ」という意味ではありません。

表は横にスクロールできます(キーボードの左右キーにも対応)
期間積立元本・0%年4%を仮定年7%を仮定
10年120万円約147万円約171万円
20年240万円約364万円約508万円
30年360万円約685万円約1,169万円

4%と7%は仮定の実効年率です。月率は「1+年率」の12乗根から1を引いて計算し、毎月同じ率で増えると置きました。年率を単純に12で割る方式とは少し結果が異なります。税金・手数料・物価上昇はこの表に含めず、損失や積立中断も入れていません。数値は万円単位に丸めています。

毎月末1万円の積立を30年続ける仮定。積立元本360万円に対して、年4%の残高は約685万円、年7%は約1,169万円。下段では元本と増加分を分ける。一定利回りの試算で、実際の値動きや将来予測ではない。
本文の条件に基づく説明図です。 · 本記事用オリジナル図 · 配信用にSVG構造を変換。数値・ラベル・色・縦横比は保持。
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毎月末1万円の積立を30年続ける仮定。積立元本360万円に対して、年4%の残高は約685万円、年7%は約1,169万円。下段では元本と増加分を分ける。一定利回りの試算で、実際の値動きや将来予測ではない。
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図:編集部による計算。0%は元本の基準線。4%・7%は一定の仮定で、税金・費用・インフレを含みません。

30年の4%例では約325万円、7%例では約809万円が元本を上回った分です。7%例の最初の10年の増加分は約51万円ですが、最後の10年間だけでは約542万円増えます。この間に新しく入れる120万円を除いた数字です。既に増えた分にも収益がつくため、同じ積立額でも後半の曲線が急になります。

この加速は、プラスの率が続く仮定の結果です。現実には値下がりもあり、複利の図だけで目標達成を見込むことはできません。必要な額に届かないケースも考え、積立額、使う時期、目標額を別々に見直せる計画にします。

増えた残高で、同じだけ買えるか

残高の数字は「名目」、物価の変化を差し引いた買う力は「実質」と呼びます。仮に物価が毎年2%上がり、100万円の残高が変わらなければ、20年後の買う力は今の約67万円相当です。これは2%の物価上昇を置いた例で、現在の物価上昇率や将来予測ではありません。

逆に、税金や費用を引いた後で年4%増え、物価が2%上がるなら、実質の増加率は1.04÷1.02−1で約1.96%。「利息がついた」だけでは判断せず、手取りの増え方と物価を比べます。先ほどの積立表の4%は税・費用控除前なので、この手取り4%の例とは条件が異なります。

物価に負ける可能性があっても、急な修理代や近い支払いを預金で確保する役割は残ります。金融庁の預金保険の説明では、対象となる利息付き普通預金や定期預金は、1金融機関につき預金者1人当たり合算で元本1,000万円までと破綻日までの利息等が保護されます。これは物価上昇による買う力の低下を補償する制度ではありません。

株式の過去の数字は、滑らかな線ではない

幅広い企業に投資する株式ファンドでは、値上がりや配当が収益の源になります。分散で特定企業への偏りを抑えても、市場全体の下落は避けられません。金融庁の解説も、預貯金より高い収益を期待できる一方、元本割れの可能性を示しています。

実績の例を一つだけ見ます。MSCI Worldの2026年9月末資料では、1987年12月末からの年率換算リターンは9.02%でした。一方、2022年の年間リターンはマイナス17.73%。どちらも米ドル建て、配当を再投資したグロスの指数値で、ファンドの費用や投資家の税金を引いた手取りではありません。円で投資する人の結果には為替も関わります。MSCI Worldは先進国株式の指数で、世界のすべての市場を含むわけでもありません。

年率換算は、期間全体の増減を一年当たりの複利に直したものです。毎年同じ率だった、という意味ではありません。たとえば100が20%上がって120になり、翌年20%下がれば96。二つの率の単純平均は0%でも、お金は4%減ります。実際の積立結果は、いつ入金し、その後どんな順番で値動きしたかにも左右されます。

過去の9.02%から、今後の4%や7%が安全に得られるとはいえません。上の曲線は仕組みを見る教材であり、特定ファンドの予想図ではないのです。

まず一つの条件を確認する

預金を比較するなら、実際に使える金利、適用期間、税引後の利息、引き出し条件を確認します。投資を考えるなら、試算の利益だけでなく、値下がりしたまま使う日を迎えても困らない範囲かを確認します。お金を使う時期の整理は、関連記事「預金があるのに、なぜ投資を考える?」で扱っています。

資料確認日:2026年10月12日。一般的な学習用の記事です。預金金利や商品条件は変更されるため、申込み前に公式案内を再確認してください。

本記事は情報提供を目的としています。投資には元本割れのリスクがあり、過去の実績や試算は将来の成果を保証しません。投資の最終判断は、ご自身の責任で行ってください。