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AIにパックマンを任せると、返事の速さも勝負になる
分かれ道で止まるAIと、待ってくれないゴースト。
AIとゲーム|約3分で読む|資料確認:2026年10月10日(日本時間)
右へ曲がるか、左へ逃げるか。パックマンが分かれ道で答えを待っている間にも、ゴーストは近づいてきます。
AIサービスを提供するOpperが公開した「jevman」には、そんな場面が生まれる仕組みがあります。AIに方向を選ばせる、パックマンを題材にしたゲームです。よい方向を選ぶことに加えて、その答えがいつ届くかも、ゲームの結果に関わります。 jevmanの公開ページ
パックマンは止まっても、ゴーストは止まらない
ゲームは、パックマンが通路を進んでいるうちに、次の分かれ道でどちらへ行くかをAIに尋ねます。返事が先に届けば、その方向へ進めます。交差点に着いても答えがなければ、パックマンはそこで待ちます。その間も、ゴーストの動きは続きます。移動の仕組み
待ち時間には上限があります。質問の送信から2秒を超えると、AIに代わって簡単なルールが方向を決めます。エラーや使えない回答が返ったときも、この代役が出番を迎えます。回答待ちと代役の処理
危険な場所で待つこと自体が、ひとつのリスクになるわけです。返事を待つ時間には、モデルの処理だけでなく、APIへの通信やサービス側の応答も関わります。
迷路には、あらかじめ説明がついている
AIは何を手がかりに曲がるのでしょう。渡されるのは、画面の写真ではなく、迷路やキャラクターの位置を表したデータです。残りのライフ、得点、ゴーストを食べられる時間なども含まれます。
さらに、各方向には説明がつきます。近くのエサまでの距離、通路にあるエサの数、危険なゴーストが近づいているか、といった情報です。ゴーストが通路をふさいでいれば「DANGER」、次の交差点で先回りされそうなら「TRAP」という注意も用意されます。AIに渡す状況と選択肢
つまり、この比較では、周囲を整理して説明するプログラムも働いています。モデルは、その説明を受け取り、限られた選択肢から進む方向を決めます。人間が画面を見ながら遊ぶ場合とは、手にしている情報も操作の仕方も違います。
平均点の一番上にも、同率がある
Opperの公開集計では、7モデルがそれぞれ100ゲームをプレイしています。相手は決まったルールで動くゴーストで、1ゲームは3ライフを失うか、5分の上限に達するまでです。測定条件
掲載された平均点は、jev 1.13が2,750点、GPT-6 Lunaが2,568点、Clef Flashが2,538点。順番はついていますが、試合ごとのばらつきを考慮した主催者の判定では、測定した7モデルのうち、この3モデルが同率首位です。「一番上にいるから、明確に勝った」とは読み切れません。主催者の集計データ・同率の判定方法
同じ集計の平均応答時間は、jevが290ミリ秒、GPT-6 Lunaが179ミリ秒です。得点と速さを並べると、「どれだけ早く答えるか」と「どちらへ進むか」の両方があることが見えてきます。この数字だけで、速さが得点にどの程度影響したかまで切り分けることはできません。
この勝負から、どこまで分かる?
jevmanが比べているのは、この迷路、この状況説明、この時間制限でプレイした結果です。文章を書く力や、仕事の相談に答える力まで、同じ順位になるとは限りません。得点には、モデルに渡す説明や、間に合わないときの代役も関わっています。
それでも、AIの返事を待つ時間を、パックマンは分かりやすく見せてくれます。安全そうな方向を選んでも、その答えを待っている間に状況が変わる。次にAIの性能表を見るときは、点数と一緒に「何を渡して、どれくらい待ってよい試験なのか」にも目を向けたくなります。
出典と確認方法
本記事はOpperの説明、公開集計、ソースコードを読んで作成しました。独自のプレイ検証やAPIでの再測定は行っていません。数値は主催者の報告です。使用した集計の更新日は2026年10月9日で、Aplomb 1以外の6モデルは10月7日の測定値が引き継がれています。更新記録